【実体験】WebライターがAIで文章作成！メリット・デメリット＆注意点を解説

近年、業務の効率化を図るためにAIツールを導入する企業が増えてきています。あらゆる指示に応えてくれたり、人間が話すような文章を生成したりできます。

SEO記事の作成に特化したツールも多数開発されており「普段の執筆業務で活かせるのでは？」と、考えているWebライターの方もいるのではないでしょうか。

今回は、Webライター歴7年の筆者が、実際にAIツールを使用して文章を生成した感想や、ツールを活用するメリット・デメリットについて解説していきます。

普段のライティング業務で活かせる「プロ向けAIツール」も紹介していますので、ぜひ試してみてください。

1. 【結論】WebライターとしてAIを使ってみた感想

今回、Webライターとして手作業で執筆をこなしてきた筆者がAIツールを使用した結果、以下のようなことを感じました。

• 業務効率を大幅に向上させられる
• 完全自動化は難しい
• 普段の業務に取り入れることで記事の品質が向上する

あらゆる業務のサポートを受けられるため、Webマーケティング業務では積極的に活用すべきと言えます。なぜこのように感じたのか、上記3つの感想について解説していきます。

1.1業務効率を大幅に向上させられる

AIツールを活用した効果として最も大きかったのが「業務効率の向上」です。普段は各ツールを使用して指定キーワードに沿ったニーズを調べたうえで、ペルソナやタイトル、構成を作成していきます。

AIツールであれば、たった数秒ほどで、リサーチが終り、内容を基にしたタイトルや構成が提供されます。自分と考えたものと若干の違いはあるものの、記事の方向性に大きな違いはありませんでした。

各見出しに関するリサーチや、文章の生成も全て指示できます。また、装飾作業などでは、コードが崩れた場合に「何がおかしい？」と質もすることで、瞬時に入力ミスを教えてくれます。これにより執筆時間が大幅に短縮できました。

1.2完全自動化は難しい

前述の通り、全ての作業でAIツールは役立ちましたが「完全自動化は難しい」と言えます。複数のニーズを組み合わせて構成を考えるのは難しく、多少見出しを変更したり、順番を入れ替えたりする必要がありました。

文章生成に関しても、非常に読みやすく内容は十分理解できるのですが、多少表現に違和感があったり、AIらしさを感じる箇所もあります。

事前に設定したペルソナに合わせた文章にするうえで、調整は必須と言えるでしょう。ユーザーの操作レベルにもよりますが、プロンプトの内容も何度か入れ直して、やっと意図が伝わるといったこともあります。

1.3普段の業務に取り入れることで記事の品質が向上する

「AIツール＝時間短縮のためのもの」といった考えを持つ人が多いと思うのですが、コンテンツ品質の向上にも役立ちます。

ライターのレベルによりますが、どうしても文章の表現にしっくりこない場合など「〇〇というような人が読んでいる前提で言い回しを変えたい」と指示すると、瞬時に別の案が複数定時されます。

また、全てが正しいとは限らないものの、冗長した表現や誤字脱字なども瞬時にチェックできます。自身の偏ったライティングスキルに客観的な意見を貰えている感覚で、普段の作業に活かすことができました。

装飾などでも、HTMLコードやCSSコードを書く際に、先生役としてサポートしてもらえました。

2. AIライティングツールを使うメリット

ここでは、AIライティングツールを使うメリットについて解説していきます。主なメリットは以下の通りです。

• 時短になる
• アイデア出しのヒントになる
• 文章の質を向上させる

上記3つのメリットについて、業務内の活用事例を交えながら解説していきます。

2.1時短になる

AIライティングツールを導入する最大のメリットは、業務効率化による大幅な時短効果です。各業務における活用イメージは以下の通りです。

業務	AIライティングツールの活用例
記事の構成作成	キーワードを入力するだけで、読者のニーズや上位サイトの情報を基に、記事の構成案を自動で作成してくれる。
記事の執筆	各見出しに応じて、文章を執筆してくれる。子供でも分かるような内容にしたり、おおまかな文字数を指定したりできる。
文章の装飾	文章を箇条書きにして分かりやすくしたり、引用元を整理したりできる。
リライト	新たなニーズやペルソナを指定することで、指定した箇所のリライトができる。

このように、各作業でAIライティングツールを活用できます。活用箇所や記事内容にもよりますが、完全に手作業で執筆する従来の方法と比べて、大幅な時間短縮が可能です。

2.2アイデア出しのヒントになる

Webライターとして、日々新しいアイデアを生み出すことは簡単なことではありません。AIライティングツールを活用すれば、今まで思いもつかなかったような斬新なアイデアを提供してもらうことも可能です。

「健康食品業界」に関する記事を書こうとしていて、なかなか良いテーマが思いつかないとします。

そこで、AIライティングツールに 「健康食品業界の最新トレンドを5つ挙げて、それぞれの記事アイデアを提案して」 と入力すると、以下のようなアイデアが提案されました。

最新トレンド	記事アイデア
腸内細菌と精神健康の関連性	腸活でメンタル改善！注目のサプリメント＆食品を紹介
サステナブルな健康食品の台頭	環境にも体にも優しい！SDGs時代の健康食品選び
遺伝子検査に基づくパーソナライズ栄養	DNAでわかる！あなたに最適なサプリメント
睡眠の質向上に特化した商品	快眠でパフォーマンスアップ！最新睡眠サプリメント比較
ヘルステックと健康食品の融合	スマホアプリで栄養管理！進化する健康食品

このように、AIライティングツールは、膨大なデータと高度なアルゴリズムによって、斬新なアイデアや視点を提供してくれます。

これらのアイデアをヒントに、自分の知識や経験を組み合わせることで、よりオリジナリティのある、質の高い記事を執筆できるようになります。

2.3文章の質を向上させる

AIライティングツールは、文章の質を向上させるためのツールとしても活用できます。具体的な活用事例は以下の通りです。

AIツールの機能例	効果
推敲・校正機能	誤字脱字や文法エラーを減らし、文章の精度を高めることができる。
言い換え機能	同じような表現が続く箇所を、より適切な表現に言い換えるなど、文章の表現力や多様性を改善できる。
キーワード抽出機能	文章全体から重要なキーワードを抽出し、SEOに強く検索エンジンで上位表示されやすい文章を作成するのに役立つ。

文章の推敲や校正は、人の手で行う必要がありましたが、AIライティングツールを活用することで、これらの作業を瞬時に進められるようになります。

3. AIライティングツールを使うデメリット

AIライティングツールにはさまざまなメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。

• 期待通りの文章にならないことがある
• 情報が古い・間違っている場合がある
• 人間の感情や経験を表現できない

上記3つのデメリットについて、実際の作業で発生した修正作業なども踏まえながら解説していきます。

3.1 期待通りの文章にならないことがある

AIライティングツールで生成された文章の中には、自分の意図や期待と異なる内容で生成されることがあります。

人間の持つような深い文脈理解や、感情、ニュアンスを完全に理解することはできません。具体的な事例は以下の通りです。

ケース	例
指示が曖昧	「SEOに強い記事」という抽象的な指示を出した場合、具体的なキーワードや構成がAIに伝わらず、的外れな文章が生成される。
専門知識不足	専門性の高いテーマについて、AIが十分な知識を持っていない場合、事実と異なる情報や浅い内容の文章が生成される。
表現力の限界	ユーモアや皮肉、比喩表現など、高度な表現を求める場合、AIでは表現が不十分になることがある。

生成してほしい内容を正しく質問する「プロンプトに関する知識」が必要であり、完全に意図した文章を作成してくれるわけではないことを理解しておきましょう。

3.2 情報が古い・間違っている場合がある

AIライティングツールは、Web上にある膨大なデータから文章を生成します。

そのため、常に最新の情報が反映されているとは限りません。特に、以下のような内容を執筆する際には注意が必要です。

ケース	具体例
法律や制度の変更	2020年4月に施行された法律について、2019年の情報に基づいて記述されている。
最新の研究成果や統計	2023年3月に発表された最新の研究成果について、2022年時点の古いデータに基づいて記述されている。
商品やサービスの情報	2023年4月に発売された新商品について、発売前の情報や、すでに販売終了になっている商品の情報が記述されている。

AIライティングツールはあくまでも文章作成をサポートするツールで、最終的には人間の目でしっかりと確認することが重要であることを理解しておきましょう。

Webライターは、AIライティングツールが生成した文章を鵜呑みにせず、必ずファクトチェックを行う必要があります。

3.3 人間の感情や経験を表現できない

AIライティングツールは、客観的な情報や論理的な文章の作成を得意としています。一方で、人間の感情や経験に基づいた、個性的な表現や共感を得られる文章を作成することは苦手としています。

例として、以下のような文章はAIライティングツールでは表現が難しいと言えます。

AIでは表現しにくい文章	具体的な内容
感動的な映画のレビュー	映画を見て、自分がどのような感情を抱いたのか、なぜ感動したのかを具体的に表現する。
旅行の体験記	旅行先での印象的な出来事や、そこで感じたことを、自分の言葉で表現する。
愛する人への手紙	相手への想いや、共感した考えや価値観を表現する。

これらの文章は、実際に体験した人ならではの感情や想いが込められており、AIライティングツールでは再現が難しいと言えます。

AIライティングツールは、あくまで文章作成の補助ツールとして捉え、人間の感情や経験を表現する文章は、自分の言葉で書くようにしましょう。

4. WebライターがAIライティングツールを使う上での注意点

AIライティングツールのメリット・デメリットを踏まえて、実際の業務で活用する際には、以下の内容に注意しましょう。

• ツールの特性を理解する
• ファクトチェックを必ず行う
• 人間の目で最終チェックする

上記3つの注意点について、実際の失敗事例も踏まえながら解説していきます。

4.1 ツールの特性を理解する

AIライティングツールにはさまざまな種類があり、SEO記事の作成に特化したものもあれば、広報活動全般の運営を想定したツールもあります。

普段の業務内容に合ったツールを選ぶことが大切です。ちなみに、AIライティングに搭載されている主な機能には、以下のような内容があります。

主な機能	詳細
文法・スタイルのチェックと修正機能	文法エラーや不適切な表現を検出し、自動的に修正提案を行う機能。文章の質を向上させるのに役立つ
SEO最適化支援	キーワードの提案や文章内での効果的なキーワード使用を支援する機能。検索エンジンでのランキング向上を目的とした記事作成に特化している。
業務別テンプレート機能	SNS・広告の商品宣伝、メールなどの業務別テンプレートを活用できる。
アイキャッチ画像の作成	記事内容やキーワードに応じたアイキャッチ画像を自動生成できる。

各機能の使用量などもツールによって異なるため、自社の業務に合ったものを捜してみましょう。

4.2ファクトチェックを必ず行う

AIライティングツールは、膨大なデータから文章を生成するため、必ずしも正確な情報が出力されるとは限りません。特に下記のような情報が含まれている場合は注意が必要です。

分野	注意点
最新情報	日々更新されるニュースや時事問題など
専門知識	医療、法律、金融など
企業情報	企業の業績、サービス内容、最新ニュースなど
統計データ	最新のデータであるか、出典が信頼できるか

公開した記事の内容が実際の情報と異なっていた場合、多くの読者に誤解を与えてしまい、メディアの信頼が低下するだけでなく、クレームに追われる可能性もあります。

執筆内容によっては、情報源を確認したり専門家に意見を聞いたりして、必ずファクトチェックを行うようにしましょう。

4.3人間の目で最終チェック

AIはあくまでも「文章を生成するツール」であり、質の高いコンテンツに仕上げるためには、必ず人によるチェックが必要です。

AIによる文章生成でよくあるミスには、以下のような内容があります。

ケース	詳細
文脈に合っていない	AIが生成した文章が、前後の文脈と合致していない。
表現が不自然	人間が書いたような自然な文章になっていない。
誤った情報が含まれている	最新情報や専門的な知識が反映されていない。
倫理的な問題	差別的な表現や偏った意見が含まれている。
誇大表現の箇所がある	サプリといった健康食品などを紹介する際に、薬機法に違反した内容となっている。

これらの問題を避けるためにも、AIが生成した文章は必ず人間の目で最終チェックを行い、必要に応じて修正を加えることが重要です。論理的な問題は特に注意が必要です。

AIライティングツールは、明確な内容のものを除き、微妙な善悪を判断できません。指定した内容について解説する中で、一定の人を傷つける内容を選択してしまう可能性もあります。

「自分が執筆したもの」として、責任をもって最終チェックを行いましょう。

5. 【プロのWebライター向け】おすすめのAIライティングツール3選

ここでは、プロのWebライター向けのサポート機能が備わっている、おすすめのAIライティングツールを3つ紹介していきます。

• Xaris（カリス）｜「声」で全ての指示出しができる
• SAKUBUN（サクブン）｜チームでの共同作業に最適
• RakuRin（ラクリン）｜

上記3つのAIライティングツールの特徴や料金プランについて解説していきます。

5.1 Xaris（カリス）｜「声」で全ての指示出しができる

カリスは、作業の自動化ではなく「プロライターのサポート」にこだわっているAIツールで、SEO記事の作成だけでなく、インタビュー記事や広報・PR記事の作成でも活用できます。

Xarisの特徴

カリスは、ツールを操作するのではなく、優秀なアシスタントに作業を指示するような感覚で業務を進められます。提案された校正や執筆した文章に対して、全て「声」で指示して修正を加えられます。

リライトや加筆作業では、トーンを変更したり、指定した文章を表にまとめたりすることも可能です。ファクトチェックのために、参考にした資料の添付もあるため安心です。

Xarisの料金プラン

カリスでは無料版が提供されており、有料プランに関しては、以下の4つの中から選べます。

プラン名	料金	詳細
STARTER	1,980円	・100リクエスト（指示数）・月間記事数目安：1～5記事・SEO記事や文字お越しなどに対応
ADVANCE	5,980円	・400リクエスト（指示数）・月間記事数目安：10～20記事・SEO記事や文字お越しなどに対応
PRO	19,800円	・1,500リクエスト（指示数）・月間記事数目安：50～70記事・SEO記事や文字お越し、指示書制作に対応
BUSINESS	導入内容による	カスタマイズ可能

4.2 SAKUBUN（サクブン）｜チームでの共同作業に最適

SAKUBUNは、各生成ツールでペルソナやトーンを指定できるようになっており、読者に合わせた文章生成を得意としています。

これまでの利用回数は30万回を超えており、顧客満足度では5点満点中、4.5点を獲得しており、ユーザーから高い支持を得ているツールです。

SAKUBUNの特徴

SAKUBUNは、直感的に使える操作画面が特徴で、難しいプロンプトを入力する必要がありません。ツールが提供した複数の案から好きなものを選ぶだけで生成が進んでいく仕組みです。

100種類を超える業務用ツールが用意されており、複数人での管理ができるため、チームでプロジェクトを進める際に最適と言えるでしょう。

アイキャッチ画像の作成機能も搭載されており、業務全般のサポートを受けられます。

SAKUBUNの料金プラン

SAKUBUNの料金プランは、無料版とは別に4つの有料プランが用意されています。

プラン名	料金(月額)	特徴
Personal	9,800円	・生成文字数200,000文字まで・利用人数3名まで・競合調査―モードやリライト機能は利用不可
Light	要お問い合わせ	・生成文字数50,000文字まで・利用人数1名まで・競合調査―モード30回まで・リライト機能3回まで
Standard	要お問い合わせ	・生成文字数600,000文字まで・利用人数10名まで・競合調査―モード100回まで・リライト機能30回まで・コピーコンテンツチェック機能付き
Enterprise	要お問い合わせ	カスタマイズ対応

4.3 RakuRin（ラクリン）

RakuRinはブロガー向けのAIライティングツールで、記事執筆における工程ごとに機能が搭載されています。

タイトルや文章の生成に関するものだけでなく、執筆後の誤字脱字チェック機能なども搭載されており、ライターの負担を軽減できるツールです。

RakuRinの特徴

RakuRinの一番の特徴と言えるのが、工程ごとに分けられた機能の豊富さです。

キーワード調査に関しては「URL調査」「周辺キーワード調査」などが搭載されており、文章生成に関しても「本文作成」「リード文作成」「まとめ分作成」といった、執筆箇所ごとに細かく機能分けされています。

これにより細かい指示出しが可能となり、各箇所にこだわった質の高いコンテンツを作成できます。

RakuRinの料金プラン

RakuRinには、無料版の他に有料プランとして3種類のプランが用意されています。

プラン名	料金(月額)	特徴
シルバー	4,980円	・利用可能数：20万トークン・執筆記事数の目安：50記事
ゴールド	9,980円	・利用可能数：60万トークン・執筆記事数の目安：150記事
プラチナ	29,980円	・利用可能数：200万トークン・執筆記事数の目安：500記事

トークンとは、指示出しで消費されるポイントのようなもので、約700文字の日本語文章を作成するのに1,000トークン必要です。

5. まとめ：AIをうまく活用して、Webライターとしてさらに活躍しよう！

AIライティングツールは、Webライターのサポート役として非常に頼りになります。

これまで手作業で行っていた「キーワード調査やタイトル・見出しの作成・文章執筆」といった作業の時間短縮が可能です。まずは無料版で、日常業務においてどのような活かし方ができるのか体験してみましょう。

ただし、プロライターの代わりとして全ての作業を自動化できるわけではなく、苦手としている分野もあります。

あくまでもWebライターのサポートツールとして使用し、生成したコンテンツは人による最終的なチェックが必要です。今回紹介したツールは、各業務をサポートしてくれる非常に有用なものですので、ぜひ試してみてください。